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探偵の技(張込み)

 この項では本物の探偵を見極めるために、プロとして当然使っている技を紹介しています。ただし、調査に支障の無い範囲内での紹介になりますのでご了承をお願いいたします。

 

 張り込みは目立たない場所を選び、周囲の人から見て不自然にならないよう細心の注意を払って行います。出来るだけ出入口が見える場所が良いのですが、こちらから見えると言うことは相手からも見えますので、例えば建物や樹木の陰等に身体を隠して張り込みます。周囲の人から見られても、対象者だけには見られないようにします。
 服装は周囲の環境に合わせた物を選びます。オフィッス街ではスーツ着用です。

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 対象者の移動手段が車輛であると予め分かっている場合は調査員も探偵車輛を用意して車内で張り込みます。徒歩の場合は立ち張りをします。車輛か徒歩か分からない場合は探偵車輛を用意して車内で張り込みますが、徒歩と分かった時点で探偵車輛を捨て徒歩尾行に切り替えます。行先が分かっている場合はその先に探偵車輛を回すなどケースバイケースで対応します。


 探偵車輛はグレー・白色等の沢山出回っている色のもので、赤色や青色は目立ちますので避けています。ボックスカーではなく比較的小型車を選び住宅街等の細い道でも追跡ができるようにします。

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 暑くても寒くても車輛のエンジンはかけないで車内でずっと張り込むことになります。昼間で周りの騒音がある時はエンジンをかけることもありますが、夜間はいかなる場合でもエンジンはかけないで誰も乗っていないように見せかけます。


 首都圏は電車など交通機関が発達していますので、徒歩で移動する対象者が多いことから、ほとんどの張込みは立ち張りになります。

 

 調査の多くは長時間張込みになり「張込みは調査時間の8割を占める」と言われるほどです。そのため張り込みは「良い場所」を探すことが肝心です。対象者を確実に捕捉でき、周囲から見て張り込みがバレない場所であることが重要です。

 対象者の自宅ドアが見えて、周囲の人から見えない場所が良いのですが、そういう場所はほとんどありません。多くは路上や駐車場に立ったり、建物の陰に立つことになります。

 

 自宅ドアが見えなくても通過する地点が分かっていれば、その地点で張り込むことになります。

 例えばH路の真ん中に自宅がある場合は両側の角で張り込みます。高い建物の場合は離れた場所から自宅のドアを見ますが、自宅ドアが見えない場合は建物の出入口で張り込むことになります。

 張り込み時の服装は目立たないこと、周囲の人の服装に合わせることが必要です。オフィッス街での私服姿は目立ってしまいます。逆に住宅街でのスーツ姿も目立つことになりますが、資料を持って立っていれば何かの仕事で来ている人の様な印象を持たれるものの、長時間になれば怪しく思われます。


 筆者の経験からすれば場所にもよりますが作業着姿であれば怪しまれることはありません。

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 作業着姿で時には道路のゴミ拾いや草むしりをすることもあり、通行人からは「ご苦労様です」と感謝され、まさか探偵とは誰も思いません。休憩を装って路上で食べたりタバコを吸っていても大丈夫です。

 

 経験の浅い探偵は、自宅をガン見したり、自宅の前をついウロウロします。その行動が対象者だけでなく周囲の人からも怪しく見え、警察に通報されてしまいます。かく言う筆者も駆け出しの頃は通報されたこともありますが、経験を積むことにより皆無となっています。それは如何に怪しく見せないかという方法が身体に染み付いたからです。極自然に張込みを行うことがプロの探偵の技です。

 

 なお、それでも警察に通報された場合の対応も注意が必要です。

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 探偵であることを明かしますが、依頼者や対象者の事は一切秘密にします。その当たりは警察官も心得ているのですが、経験の浅い探偵はついペラペラと話してしまい、かつ対象者の自宅をチラチラ見ながら話す者もいます。これは対象者に気づかれ調査失敗につながります。そもそも通報されることに問題がありますが、プロの探偵であれば如何なる場合も調査が失敗しないよう対応しています。

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